アーバン・モバイラー

京都の夜はオレのもの。
モバイル野郎が古都の闇夜を切り裂いた!

 

 ある秋の日。オレは半日以上続く会議に疲れ切っていた。定時のチャイムが鳴ってから約2時間後、オレは2400を片手に郊外のカフェテリアに向かって車を走らせていた。

愛車NSXのステアリングを握るオレ

 激走するNSX。後部座席にはTUMIにガードされた2400が悲鳴を上げている。今日は気分転換でNSXを転がしているのではない。そう、モバイラーとして、コ洒落たカフェテリアモバイリングするという通過儀式を行なうためだ。人は言う。

「人前でマシン広げてかっこいいつもり?」
「かちゃかちゃうるさいんだよ」
「オタク野郎が!」

そういった人々の固定観念を打ち砕くためにオレは愛機と共に京都市内を爆走するのだった。

モバイラーとしての使命感に燃え、ニヒルな笑みを浮かべるオレ
(こんな天井の高いNSXがあるのか、というのはナシ。え?トッ*じゃないの?っていうのもナシ)

 白川通りにある店につき、オレは注文をさっさと済ませ、2400をバッグから取り出した。ここからが正念場だ!周りにはモードな皆様がたくさんいる!うおお、負けそうだぜ。こんなところでパソコンだすなんて無粋だぜ。オレは誰だ?ジオンか?違う!オレは、オレはモバイラーだ!

コ洒落た店の窓際にたたずむオレ。

 オレは覚悟を決めた。PHSを持ち出してプロバイダーに接続、メールをゲットしてやった。畜生、周りの反応が怖くて周りを見れないぜ。こんな時に限ってMac-Wireから長い号外が!うおおおお!ここは精一杯仕事の出来るヤツを気取らなくては

Appleの未来を、このページの行く末を思い悩むオレ

店員もびびって近づいてこない。ここは店員にアピールだ!

「お水ください!」

異星人でも見るような目の店員を後目に、オレは水をグイっと一飲み。Mac-Wireの号外を流し読む余裕を見せるのだった。

写真で見ても超不自然。二度と行けないこのお店。

 オレは使命を果たした。この店に来ているオシャレキッズ達も、モバイルの重要さ、格好よさが解ったはず。オレは2400を小脇に抱え颯爽とNSXに乗り込むのであった。(完)


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